1月の星岡日本料理講習会


今年最初の星岡日本料理講習会で、着物で行く予定でしたが、前日のドカ雪で泣く泣く着物を断念しました。



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掛け軸には木鶏子夜鳴、芻狗天明吠(もっけい しやになき すうく てんめいにほゆ)のワンコの部分だけあります。
木彫りの鶏が夜中に鳴き、藁の犬が暁に吠える
悟りの境地を表した禅語だそうですが、迷える俗人には分かったような、分かんないような。
子犬がかわいいです。



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茶花は蠟梅と椿、床の間の上部の花入れからダイナミックに降りてくるのは結び柳でしょうか?



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お正月飾りもありました。組紐の伊勢海老、橙、串柿、大きな大きなこぶ。お餅は見えませんが、鏡開きで使ったのかもしれません。串柿は2、6、2と刺されていてニコニコ ナカムツマジクだそうです。ひとつ物知りになりました。柿の下の藁の取っ手の刀のようなのが分かりません。今度聞いてみます。



こちらの障子の格子が美しくて好きです。



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今日のお膳です。



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前菜小鉢  かわり錦木
焼物    かきの土手焼
煮物    鶏まんじゅう
蒸物    さが豆腐 野菜添えあんかけ
酢肴    柿なます
ご飯    かにぞうすい
甘味    ぜんざい


この鶏まんじゅうは魯山人の時代から引き継がれている星岡の名物料理だそうです。こちらに長年通っているベテランさん達はぜひ一度作ってくださいとおっしゃいます。



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食べた印象は、あたたかいマッシュポテトの中に鶏だんごが入っていて、あんがかけてあって、とろっと食べれるやさしい味!魯山人というと男の食通を連想しますが、どちらかというとお子様、女性が喜ぶ味ではないかと思いました。(個人的な意見です。)



ただし、手間がかかりますので、手間を惜しまない人向けのお料理です。


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ジャガイモとヤマトイモのの薄切りを水でさらします。これが結構大事です。これを省くと色が悪くなります。



これをざるにあげて蒸し器で蒸すこと20分くらい?(柔らかくなればよい。蒸し過ぎると色が悪くなります。)



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それを裏ごしして、軽く塩を混ぜ、人数分の塊に切り分けておきます。



二度引きした鶏のひき肉は、酒、薄口、砂糖を加えそぼろに炒り、片栗粉を足してすり鉢ですり、小さな団子にしておきます。




裏ごししたジャガイモとヤマイモに鶏団子をくるんでまるめます。



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これに卵白をはけでつけ、しんびき粉(道明寺粉をさらに細かくして炒ったもの)をつけて油でさっと揚げます。穴あきおたまにのせてくぐらせる感じ。6秒くらい。しんびき粉がふくらめばいいそうです。焼き色がついてはだめです。イメージは和菓子の薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)です。だから白い色にこだわっているようです。奥のおまんじゅうにはしんびき粉がついています。見えますか?ただし~!この揚げたてを食べてもおいしくないそうです。この料理はこのあと蒸すからおいしくなるのだそうです。



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蒸すのは、やはり20分くらいでしょうか?中火以下。強火は禁物。



蒸しあがったら、出汁、醤油、砂糖、塩少々に片栗粉でとろみをつけたあんをかけてできあがり。



ふぅ~という感じです。先生は慣れればそれほど大変じゃないよとおっしゃいますが、いえいえ素人には大変そうです。



もうひとつ心に残った味があります。牡蠣の土手焼です。この料理のコツは牡蠣を大根おろしの汁で洗い、酒をちょっと入れた鍋で強火で空入りします。(この時出た汁はとっておきます。)牡蠣がちょっとふっくらする感じ。生臭さが取れるそうです。牡蠣、湯通ししたつぶ貝、ネギ、焼豆腐をお皿に載せオーブンで焼き、ネギに焦げ目がついたら合わせ味噌をのせ、またオーブンでちょっとだけあぶる。この合わせ味噌がおいしかった~!先生がおっしゃっていた赤味噌、何だったけな~?赤味噌、西京味噌、砂糖、卵黄、みりんを混ぜるのですが、最初にサラダ油で小麦粉を炒って、さきの牡蠣の空入りから出た汁を足して、湯も足してからあわせるそうな。この合わせ味噌なら風呂吹き大根をいくつでも食べれそうでした。(八丁味噌にはみりんを少し入れると渋みがとれるとのことでした。)



星岡の帰りにカンカンさんと紫苑さんのブログで紹介していた菊地信子さんの更紗展に行ってきました。それはまたのちほど。

コメント

星岡

いつもながらの丁寧なブログに感心します。
人に伝えようとする気持ちがありますね。
私のは独り言のようで・・すみません。

掛軸もいつも聞ける人がいると人に聞いてばかりのカンカンです。時に字が読めないこともあり困っています。

鶏まんじゅうぜひ作ってみてくださいね。私も2回目になればもっと楽に感じるようになるかも・・
これらは日常の料理ではありませんよね。
料理を作ることを楽しみ、美味しく食べてくれる人の笑顔を楽しむために。

あの久米島はなんで出会ったのだろう、あの奥の部屋に気が付くなんてと思いましたが、とてもいいもので大好きです。複雑な思い。母の南画の先生が描いたオモトの帯が似合いそうとか・・思っています。

No title

あるばとろすさんのレポは読みがいがあります。
毎回、雑誌か何かの文章を読ませて頂いているような感じがします。
ありがたく拝見させてもらっていますよ。
障子が美しいですね~。蠟梅の微かな香りも部屋に漂っていたのでは
ないでしょうか。春と言えば、私的には梅より蠟梅。大好きな花です。
お料理のレポも、噛みしめながら?読ませて頂きました。鶏まんじゅう、美味しそう~。

No title

こんにちは
いつも丁寧にレポートしてくださる お料理講習会のブログ、楽しみにしています。
でも今回は、お料理の前に美しい建具に目が釘づけ!綺麗ですね~ つい見惚れてしまいました。
それと、花入れの下のは白木でしょうか
塗りの物を見慣れていたので、新鮮でした。
鶏まんじゅうは、誰か作って~ですが、合わせ味噌が気になります、ちょっとやってみたいな~の気分です。どんなお味なのか、想像しています。

鶏まんじゅう、あるばとろすさんの説明を読みながら、頭の中で手順をシュミレーションしてしまいました。お料理屋さんで時折出会いますが、作ろうと思っだことなかったです。衣をつけて揚げる、というところを省略してはだめなんだろうか、と、すぐ手を抜くことを考えてしまいますが、だから何事も基本が身につかないわけです。
あるばとろすさん、ぜひ作って、アップして下さい!

掛軸

カンカンさん コメントありがとうございます!私は禅語の世界は全然知らないので、この機会に少しは学ぼうと思って、いつも帰ってから調べています。知らないことを知るのが楽しいです。鶏まんじゅうを今回作り方を見て、いただくことができてよかったです。

蝋梅

sogno さん コメントありがとうございます。読書家のsogno さんに文を褒めていただいて嬉しいです!蝋梅がお好きなんですね。春が来ますよ〜とどの花よりも先に知らせてくれますね。香りのいい花はなおさらいいです。鶏まんじゅうは優しい味でした。

建具

phenixさん コメントありがとうございます!建具がいいでしょう?いつも天井やらまわりを見ていいな~と思っています。正月飾りをアップし忘れていたので追加しました。花入れの下に白木の木というのは、しゃれているのかもしれませんね。ここのご亭主はまだお目にかかったことはありません。合わせ味噌おいしかったです。合わせ味噌の調理の見学はできなかったのですが、テキストに小麦粉を炒ると書いてありびっくりしました。ルーみたいですね。私もいつかトライします。

鶏まんじゅう

ponkichiさん コメントありがとうございます。そうですか、お料理やさんで鶏まんじゅうに出会ったことがありましたか!不思議な味です。中華のような、和食のような。先生は魯山人は中華が結構好きだったようともおっしゃっていました。この手間をかんがえると、大きな蒸し器、大きな裏ごし器が手軽に出せるよう、台所のレイアウトを考えねばなりません。いつか作ります!

裏千家の正月飾り

これは裏千家の正月飾りですね。
私は写真撮り損ねました。昨年鎌倉の友人の
茶室に行った時に同じように飾ってありました。
ちょっと不明な物体は鮑熨斗でしょうか・・・
調べられたかもしれませんが裏千家の初釜用
正月飾りが載っていましたが、これには鮑熨斗は使われていないようです。
http://hamburg.urasenke.info/horaisanjap.html

鮑熨斗

カンカンさん ご教授ありがとうございます!鮑熨斗なのですね。長寿を表し縁起ものだとか。調べてみれば紅白の紙の熨斗のもとのかたちだそうです。恥ずかしながら、またひとつ物知りになり、うれしい限りです。

悟りと俗の分かれ目は、、、、?

あるばとろすさま
しつらえとお料理の盛り付け、眼福でした。
障子窓の格子、美しいです。これを見て「あっ、都庁〜」と思う私は、建築物好きの俗人です。
〈鶏まんじゅう〉は、てまひまを惜しまぬ、食する人のことを思うお料理ですね。
あるさまの丁寧な説明と写真で、その気になって作ってみようと思う私は、おっちょこちょいの俗人です。
悟りとは、どこにあるのでしょうか。そう考えること自体が、私は益々俗人です。
あるさまの思慮深い文章に、いつも感服しております。
今回も、ありがとうございました。

建具

月うさぎさん コメントありがとうございます。このような障子から差し込む光のやさしいこと。日本建築ならではです。若い頃は分かりませんでした。現代建築にも組子を取り入れたり、木の素材をデザインのアクセントに使うことがありますが、日本の建築家はその良さを生活の中で知っているので、欧米に比べて有利かもしれません。これまで私は禅語に縁がなかったので学ぶだけでも非常に刺激になります。お茶の席はお茶をいただくだけでなく、沈思黙考の時間でもあるのですね。いろいろ教えて下さいね。

No title

こんばんは♪
星岡さんの 御正月料理 とは 違うのかな 
1月料理なんですね 
鶏まんじゅう 美味しそう あんかけ で あったまりそう
あげて蒸して めっちゃ手間がかかってますね 
和菓子のイメージというのに 引かれますわ  
ぜひ 作って見せて くださいね
しんびき粉初めて聞きました 
ほーーー  です 
知らない世界 発信記事 楽しみにしていますね 

鶏まんじゅう

木蓮さん コメントありがとうございます!この料理は和菓子からという先生のお話を聞いて、木蓮さんを思い出しましたよ。お料理も遊び心があるのかも知れませんね。しんびき粉は私も知りませんでした〜!

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プロフィール

あるばとろす

Author:あるばとろす
60代の東京の主婦です。2015年に祖母の着物を受け継ぎ、時々着ています。外資系企業で秘書や通訳ガイドをしていました。現在フランス語を学習中です。30年以上のバードウォッチャーです。あるばとろすはアホウドリの英名、仏名です。コメント大歓迎です。コメント投稿欄のパスワードは後からご自分で削除する時に必要なもので、なんでもいいです。An English and French speaking Kimono lover who goes out often to watch wild birds. Your comments are welcome if you like my photos!

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