中澤弘光ってご存知ですか?


吉祥寺を歩いていたら、あるポスターの絵に釘付けになりました。



以前、伊勢丹があったところにできたコピスの7階にある、吉祥寺美術館の「中澤弘光 明治末~大正〈出版の美術〉とスケッチ」という展覧会の案内でした。予定していませんが、ふらっと中に入ったら、内容がすばらしいのでご紹介します。これだけの展示で入館料300円なんて破格です。



こちらがそのポスターです。



hiromitsu 4



中澤弘光の名前は今回初めて知りました。



中澤弘光は、洋画家、曾山幸彦と堀江正章の画塾を経て東京美術学校で黒田清輝に師事したそうです。卒業後は、画壇の中心で活躍した洋画家ですが、この展覧会でひときわ目をひいたのが、本の装幀の美術でした。印刷技術が発達して多くの画家が本の装幀や挿絵を手掛けるようになったそうですが、美しい絵に飾られた本がほんとうにたくさん展示されていました。館内は撮影禁止だったので写真がありませんが、ここまで美しい装幀に飾られている本の数々を見たことがありません。




洋画家でありながら、ヨーロッパのアール・ヌーヴォーを思わせるセンスがあります。あのグラフィックデザイナーの先駆者とされている杉浦非水と描き分けた「みだれ髪かるた」です。こちらは中澤弘光の描いたかるたです。



hiromitsu 5



美術館のホームページに「与謝野晶子の第一歌集『みだれ髪』(明治34年)に心打たれた中澤は、与謝野鉄幹主宰の雑誌『明星』に関わったのち、晶子の著書の装釘・挿絵を数多く手がけるなど、当時文芸界を席巻した浪漫主義的思潮に呼応した」とありますが、与謝野晶子関連の本の装幀や雑誌の表紙絵などが特に目を引きました。「新訳源氏物語」や「新訳平家物語」の装幀、挿絵が見られたことも貴重でした。



しっかりとしたデッサン力で描くスケッチがすばらしいです。京都の舞子関連の作品が多くありましたが、ロートレックを思い出しました。




hiromitsu 2



「遊行七恵の日々是遊行」さんのブログに展覧会の感動が記されているので、ご興味のある方、遠方の方はぜひ見てみて下さいね。素晴らしい展覧会でした。

コメント

吉祥寺美術館

レトロで素敵なポスターですね〜💕
ご紹介ありがとうございます。

吉祥寺へは腰の治療に毎週毎週通っていながらいつもとんぼ返りしておりました。
それでも最近治るにつれて気持ちに余裕も出来、ついフラフラとお散歩して帰るように。
来週もまた行くので早速覗いてみますね。

No title

お名前、初めて聞きました。そういえば、なんとなく
ロートレックの絵を思い出しますね。一番下の、
着物女性の後姿、風情たっぷりですね。

レトロ

yukamさん このポスターに引き寄せられて入ったら、美しい絵で飾られた本の箱、本の表紙の数々にびっくりです。現代はここまで絵で本を飾っていないので、ある意味貴重なエポックだったのかもしれません。有名作家の作品に添えられた挿絵もモダンでおしゃれで、しかもデッサン力があるからどれ一つとっても見ごたえがありました。あまり知られていない画家さんですがこれからブームになるかもしれませんよ。

舞子さんの画家

sognoさん コメントありがとうございます。きっとsognoさんはお好きだろうなと思いながら見ていました。絵が描けるってすてきですね。作家さんに惚れこんでその挿絵を添えるのも画家冥利なのでしょうね。長生きしてたくさん作品を残されているのでこれからも展覧会があると思いますよ。

吉祥寺美術館

あるばとろすさま
吉祥寺美術館 懐かしいです。開館した時に行きました。
中澤弘光、良いですね。
ポスターの女性と星や花を見て、ミュシャに影響を受けたのかな、と思いましたが、いやいやアールヌーボー的なものばかりではなく、しっかりと日本の根を持った画家でした。
本の装丁は、心ひかれるものが、沢山ありますが、装丁の画家やグラフィックデザイナーまで、掘り下げては覚えきれず、今回のあるさまのブログで、己れの浅学さを思い知りました。
「遊業七恵の、、、」のブログにリンクして、当時の画家や交遊関係、もろもろのことをあらためてしっかりと知り、右から左へと抜けてゆく我が頭に喝が入りました。
あるさまに、またまた世界を広げて頂きました。
これからも、よろしくお願いいたします。

美術展

月うさぎさん コメントありがとうございます。洋画家として名を成している方が、本の装幀や挿絵にこんなに貢献していることにびっくりしました。遊行さんのブログで弥生美術館の華宵記念室でファム・ファタール展をやっていると知りました。華陽の絵を見てみたいと思っています。このサイトは建築も取り上げているようですよ。
今日妹から電話があり、山種の横山大観展が素晴らしかったと言っていました。山種は日本画がいいですね。

No title

またまたですが・・・
羨ましいです(笑)
こんな環境に居られるのが・・・
今日で3日間雪かき以外は外に出て居ません!

それでも此処が大好きですが・・・

No title

まったく知りませんでした。
女性の後ろ姿を、この単純な線だけで、柔らかさや、情感を表現できるってすごいですね。
デッサン力が半端じゃないのだろうと思います。

大雪

奈美枝さん 福井の記録的大雪は今朝のニュースでも流れていました。お母様の軽自動車ミラが雪像のようになている写真にびっくりです。愛猫豆ちゃんが空き家にとじこめられているブログにドキドキしています。無事救出出来たらブログにアップお願いしますね。

中澤弘光

phenixさん ホント!どうしてこの方あまり知られていないのでしょうか?このデッサン力でさささと描くスケッチとか、筆に力があります。それでグラフィックデザインのセンスもある。すごいと思います。旅が好きで温泉宿のスケッチとか自然の風景画もたくさん描いてらっしゃるそうです。でも私は舞子ちゃんが好きです。舞子の時はモデルに来てくれるけど、襟替えして一本になると来てくれないとぼやいている説明がありました。

No title

杉浦非水 きいたことあるワードだわー

思いだした 

杉浦非水の奥様は 木蓮の大好きな 二葉館の貞奴さまの パートナー 電力王 福沢桃介さまの妹さんだわ 
三越のポスターというところで 思いだした

ほ――その方のお弟子さんということね 

商業ポスターに 秀でた方だったものね 

杉浦非水

木蓮さん コメントありがとうございます。すごい記憶力! 杉浦非水は中澤弘光の友人で同時期に活躍した画家さんだそうです。カルピスの古いデザインは彼の意匠だそうです。二葉館いつかゆっくり行ってみたいです。

すてきな展覧会の紹介

全然知らなかった人でした。
お知らせありがとうございました。
すてきな色合いです。私は大好きな画家ボナールを思い出しました。

今日はどちらへいらしたのかしら?
私は料理以上のキャパは今日はなかったみたいでした。贅沢な時間でしたね。
一瞬行きたかったのですが。

中澤弘光

カンカンさん コメントありがとうございます!こんな素敵な絵を描く画家が明治、大正期にいたとは驚きでした。風景画も全然雰囲気が違うのにそれもいいんですよ。めぐりあって嬉しかったです。
星岡のあとは横山大観展に行きました。すごく良かったです。風邪が早く治るといいですね。

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プロフィール

あるばとろす

Author:あるばとろす
60代の東京の主婦です。2015年に祖母の着物を受け継ぎ、時々着ています。外資系企業で秘書や通訳ガイドをしていました。現在フランス語を学習中です。30年以上のバードウォッチャーです。あるばとろすはアホウドリの英名、仏名です。コメント大歓迎です。コメント投稿欄のパスワードは後からご自分で削除する時に必要なもので、なんでもいいです。An English and French speaking Kimono lover who goes out often to watch wild birds. Your comments are welcome if you like my photos!

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